豊中教会

コラム

2025年レント(受難節)~十字架を仰ぐ日々~

3月5日《灰の水曜日》からレント(受難節・四旬節)に入ります。レントはイースター(今年は4月20日)前の日曜日を除く40日間で、この期間は主イエスの十字架への道をたどりつつ、自らの歩みをふり返り、罪を悔い改めるための時間として過ごします。

主イエスが誰のために、そして何のために十字架にかけられたのかを思うとき、わたしたちは無関心ではいられません。教会では、イエスの負われた重荷を少しでも自分のものとするため、そしてイエスの愛に応えるために、それぞれが自分なりに工夫をして日常生活の中から何か心に決めたものを断ち、その分を神にささげる習慣がありました。特に禁欲的にならないといけないわけではありませんが、主イエスのわたしたちへの愛のゆえの傷みと苦しみを覚え、日常生活のちょっとしたところで克己し、ささげることの大切さを学びたいものです。

また、伝統的にレントは求道者が洗礼に向けての学びを深める期間でもありました。その意味でもレントは主イエスの救いの出来事を新しい気持ちでたどり、それぞれの信仰の原点に立ち帰る重要な意味を持つものです。

 

今、世界は環境破壊や感染症の脅威のみならず、戦争や対立によって多くの人が傷つき、不正義と不安の中に置かれています。しかし、主イエスは人の世の苦難を自ら担い、十字架によってあがなってくださる方です。今年のレントは、特にこのことを身をもって感じながら過ごすものとなるでしょう。

このレントの意味をひとりひとりが祈りのうちに心に留め、主の愛に応える喜びと感謝をもってレントを過ごしましょう。 【牧師 山﨑道子、山﨑塁偉】

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